日本と交流の深い台湾。近くて遠い台湾。
台湾についてよく知っているつもりでも、今目にしているのは、ほんの一部かもしれません。
ここでは、台湾で暮らす日本人が読んだ、台湾に関する書籍をまとめています。
台湾について、もっと深いところまで知りたい人におすすめです。
流(りゅう)
第153回直木賞受賞作
まさに台湾の“混沌さ”を表現している作品。異なるルーツを持つ人達が一つの社会で共存していることがわかる小説です。
台湾出身の日本の小説家、東山彰良(ひがしやまあきら)の小説。
台北の17 歳の主人公が、殺された祖父の謎を解明していく物語。主人公が自分のルーツに打ちのめされながらも、懸命に向きあい成長していきます。
1970年代台湾の混沌とした時代の、エネルギーに溢れた街の様子が鮮明に描写されていて、必死に生きる人達の汗や血のにおい、息づかいがリアルに感じられます。
戦争や歴史について深く考えさせられるのと同時に、恋愛や幽霊、狐火、軍隊学校でのストーリーもあり、絶対映画化してほしい作品です。
図説 台湾の歴史
台湾で10万部以上読まれた、台湾出版史上最大のベストセラー
台湾の先史時代から現代史までが描かれている歴史本。著者:周婉窈(シュウエンヨウ)
元々は、100年間もの間、台湾の歴史を学ぶことができなかった台湾人向けに書かれた歴史本です。
氷河期時代に始まり、先住民、漢人、日本統治時代、戦時中、戦後、二・二八事件、白色テロ時代までを、客観的でわかりやすく説明しています。貴重な写真もたくさん載っています。
過去の台湾と日本の関係、台湾で起きた日本人と台湾人の出来事を知ることができる一冊です。
何度見返しても、新しい発見があります。
台湾建国―台湾人と共に歩いた四十七年
現代史 恐怖政治から独立運動、民主化までの記録
この本では、台湾において人びとの自由を勝ち取るために、命をかけて恐怖政治と闘った人たちの記録が書かれています。
筆者は、台湾独立運動を主導する台湾人とともに運動を支えてきた日本人、宗像隆幸(むなかた たかゆき)。
恐怖政治から民主化運動、そして現在まで、当時のアメリカと台湾との関係など、国際政治状況もあわせて載っています。
台湾がどのような道のりを経て、現在の台湾になったのか、私たち一人ひとりが知るべきではないでしょうか。
巻頭には、台湾の故李登輝元総統が序文を寄せています。
絵でわかる台湾語会話
CDとイラスト、カタカナ表記でわかりやすい
台湾人と台湾語でコミュニケーションがとりたい人におすすめの本です。
台湾の公用語である北京語(國語)と、日常生活でよく使われている台湾語(台語)の2言語を比較して学べます。
CDがついていて、すべての例文と単語にカナ読みがついているので、難しい発音でも読みやすいです。
日常生活や、あいさつ、ショッピング、観光、レストランなどで使えるフレーズがたくさん載っています。
↑ アマゾンで試し読みもできますよ。
いろいろな角度から見ると、今よりもっと台湾を知ることができるのではないでしょうか。
興味がある本があったら、ぜひ読んでみてくださいね。